特徴のある北海道の清酒・ワイン・ウィスキー・果実酒とは

北海道の酒で特徴的なものは何か

これまで50年に渡って、ウィスキー・ブランデー・ジン・ウォッカ・バーボン・リキュール類・清酒・焼酎・泡盛・ワイン・果実酒と様々な酒を飲んで来たが、特に印象に残ったもの、特徴的なものを北海道に限定し、思いを巡らして見た。

●日本酒

国稀酒造 生酒の原酒

国稀・生酒の原酒国稀酒造「生酒の原酒」には甘口と辛口の二種類あるが、辛口の方が好きだ。口に含むと先ず麹の香りと、甘味がとろっとした感触と共に伝わって来る。
ごくんと飲み込んだ後の切れは辛口独特のもの。甘口にはこれが無いので、ちょっと物足らなく感じる。麹の香りは製造月日からの期間によって違う
出来るだけ近いほうがいいし、封を開けたら早く飲みたい。いかにも生きている言う感じだ。時間と共に味が変化する。これが発酵食品の面白いところである。今の所、日本酒ではこれが一番好きだ。
でも、この原酒、未だ売っているのだろうか。以前、石狩のサーモンファクトリーにも売っていたが、ここ何年も行っていないので、果して買えるのかどうか分からない。(2015/10/10)

二世古酒造 えぞの誉

えぞの誉冬にニセコまで買いに行くのは大変と思っていたら、近くの酒屋で偶然見かけたのが、冬季限定で手詰め活性酒「えぞの誉」。価格は900ml瓶で950円位であるから、買いやすい。
活性酒は熱処理をしないで、蒸し米や麹が混ざった状態で濾した清酒。これは所謂どぶろくタイプの活性にごり酒なので栓を締めると爆発してしまう。それで栓には酒が呼吸が出来るように、小さな穴が開いている。
他の酒と大きく違うのは炭酸ソーダのような刺激をピリッと喉に感じるということだ。あとは麹の香りとアルコールを感じる。他には無い風味と言う点で、冬の季節になったら、また飲んで見たい一品である。

田中酒造 大吟醸酒宝川

田中酒造の「梅まつり」に行った時、「春季全国酒類コンクール 大吟醸酒部門 全国第2位 2012年度 春季全国酒類コンクール 大吟醸酒部門 全国第1位」の宣伝文句に誘われて、買って来た。
この大吟醸酒宝川は720mlで2,000円 (税込)。普段、こんな高い酒は滅多に買わないが、お祭りに行ったので特別扱い。大吟醸ともなると、先ず「香り」と言う先入観があるが、一口飲んで見るなり、直ぐ吟醸の芳醇な香りを感じた。
そして、深みのある味わいと、切れ味の良いのど越し、上々の味である。名づけるならば芳醇淡麗辛口酒と言うところか。流石、田中酒造を代表する大吟醸酒だと思った。

●ワイン

八剣山ワイナリー やまぶどう酒

山ぶどうワイン八剣山ワイナリー感謝祭2015で、この「やまぶどう2014」を買って来た。裏のラベルには「札幌周辺の野生のやまぶどうを使用、メルローをブレンドして深みを加えました。野趣あふれる大胆な酸味と軽い渋みが特徴です。」と書いてある。
その感謝祭で「ワイン仕込み体験」に参加していたとき、会社の人が「熊と戦って採って来たぶどうだ。」と冗談っぽく、話していたが、野生の山ぶどうを使ったワインは初めてである。これまで何本か山ぶどう酒を飲んだが、みな栽培もののミックスであった。
味はラベルの通り、野趣味たっぷり。山ぶどうだけなら、もっと単一な味になるのだろうが、メルローとのブレンドが効いているのか、味のレンジが広がっていた。日常ならば、ペットボトルのホームワインで十分楽しめるが、年に一度、この野生の山ぶどう酒もいい。また、来年行って買って来よう。ちなみに価格は720mlで2,400円(税込)。

●ウィスキー

ニッカウヰスキーの原酒

ニッカウィスキーの原酒このウィスキーはほんの少し口に含んだだけで、ピート独特の香ばしいにおいと、芳醇で複雑な味わいが、口一杯に広がり、ジーンと痺れる感覚になるのである。
ニッカ余市工場の原酒販売所に初めて行ったのは、1998年6月6日のことである。そのとき、お相手してくれたのが、寺沢三郎さんと言う人だった。
話の中で、なぜ原酒はここだけの販売で、電話注文や地方発送はできないのは樽によって味やアルコール度数が微妙に違うので、規格化できないからだ、と言うのを聞いた。
そして、10年の原酒1,800円と15年の原酒3,800円(170ml)を買って来た。その時の印象では10年物はピートの香りが強かった。燻製に似た香りと言いましょうか、一種独特であった。その点、15年ものはそんなクセもなくまろやかだった。
翌年の9月3日、また余市工場を訪れ原酒15年と原酒10年の2種類を買って来た。早速飲んで見てびっくりした。味の傾向が前回とまるで違うのである。今度は15年ものがピートくさく、10年ものがまろやかになっている。味は年数では無く、樽それぞれに因ると言うことが分かった。 ピートの香りが強くなってしまったウィスキーは何年経ってもその傾向が出るのである。
これで通信注文を受けていないと言う理由を理解することが出来た。規格化できないのである。うまかったのでもう一度注文したら今度は味がまるで変わっていたと言うことが起こるのだ。毎回試飲してみて気に入ったら買う、これが一番確かだ。10年もの、15年ものはこんな味と決めつけることは出来ない。
残念なことに、この原酒、今年(2015年)の4月に行った時、もう売っていなかった。店の人に尋ねたら、原酒がもう無いと言うのである。これじゃ売りたくても売れない。マッサン効果で客が来過ぎたかな。また、いつの日か、是非とも復活してもらいたい一品である。

●果実酒

枇杷の実

枇杷の実は千葉産だが、果実酒は自家製なので、北海道に入れることにしよう。
亡き義母の俳句「枇杷の実を送り終えたる空の色
「枇杷」は夏の季語だが、6月になると、枇杷の実を千葉県の義母より、何度か送って貰った。最初は全部食していたが、ある時その一部を果実酒にして見た。
すると枇杷の実が香水に変身したのだ。何とも、いい香りである。香水のようだ。この枇杷の実がこうなるとは想像の域を超えていた。それ以後、貰うたびに果実酒にして楽しんだ。もし、枇杷の実が手に入れば、是非とも試して欲しい。

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